林木育種計画
  • 林木育種計画
  • 林木育種計画(フェーズ2)

実施期間 :

  • 林木育種計画 (1992-1997)
  • 林木育種計画(フェーズ2) (1997-2002)

実施場所 :
    ジョグジャカルタ

案件概要 :
世界でも有数の森林国であるインドネシアは約1億2千万haの森林に覆われている。しかしながら近年では森林資源が激減しており、FAOの推定値によると1982年から1990年までの間に年平均で130万ha以上の森林が減少したとされる。これに対し林業省は80年代から木材生産の増大と天然林の保全のため産業造林、社会林業に取り組んできた。

産業造林を推進する上での重要課題は林木の遺伝的な改良と改良種子の供給体制の整備である。同国は産業造林用改良種子をオーストラリア等からの購入に依存してきたが、造林地の自然環境に適した林木を自国で生産することが可能となるよう、日本は1992年に無償資金協力によりバイオテクノロジー林木育種研究開発センターを建設し、建物、機材を整備した後、プロ技として1992年以来2回のフェーズ及びフォローアップにより計12年間にわたり林木育種技術の移転を実施した。

これまでの技術協力により同センターの各分野を担当するC/Pの資質は著しく向上するとともに、実験機材並びに野外試験地等も充実してきている。これらの活動成果が林業省幹部に評価されるに伴い、C/P期間の同センターは1994年に3等機関、2000年には2等機関へと昇格するなど、その役割が非常に重要になってきている。また、同センターはこれまでにプロ技活動の一環として協力関係にある民間林業会社の職員を対象に林木育種の研修コースを数回実施するとともに、センター独自でも類似の研修を数度実施した実績を有している。また、2002年にはJICAのミャンマーのプロジェクトC/Pを約1ヶ月間受入れて研修を行など研修実施機関としてのノウハウを蓄積してきている。

こうした中、同センターの機能を有効活用することを目的としつつ、東南アジア諸国の森林資源の保全及び育種研究に資することを目的として、第三国研修を2003年度から実施している。これにより、熱帯の林木育種技術が活用され、東南アジア諸国の森林資源の造成を効率的に達成される。