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2015年8月14日
インドネシア独立70周年に係る安倍総理メッセージ
(English Version)
インドネシアの友人の皆様、
皆様の独立記念日に、日本政府及び日本国民を代表して心からの祝意をお伝えいたします。
私は、第二次政権が発足した直後の2013年1月に、最初の外国訪問先としてインドネシアを訪問いたしました。第一次政権、第二次政権を通じ、私は総理大臣として貴国を四回訪れました。訪問回数が最も多い国の一つとなっていることは、貴国が日本にとっていかに重要であるかを示しています。
日本とインドネシアは、多くの点で共通点を持っています。私はインドネシアのGotong royong(ゴトン・ロヨン、「相互扶助」)という伝統に敬意を表します。この言葉は、日本の地域社会が長く育んできた相互扶助の習慣を思い起こさせるのです。
日本はインドネシアと同様、自然災害の多い国でもあります。2011年、我が国は、大震災と大きな津波に襲われ、私たち日本人は非常に厳しい試練に立たされました。そんな時、貴国から、勇気づけられる歌が届きました。それは、インドネシアの数十名の大学生による「桜よ」という歌でした(注)。「桜よ咲き誇れ 日本よ咲き誇れ」と鼓舞する歌でした。この歌は、両国において永く愛されることとなるでしょう。
両国を結びつけている絆は、近年、さらに強くなっています。
ジョコ・ウィドド大統領と私は、これまで3度も実りの多い首脳会談を行い、互恵的協力、友好関係、そして基本的な価値の共有に基づく、海洋及び民主主義に裏打ちされた「戦略的パートナーシップ」を強化することで一致しました。私達は、「プロモシ:日本・インドネシア貿易拡大・輸出促進イニシアティブ」という、共同イニシアティブを打ち立てました。
インドネシアの独立70周年の機会に、日本は、ジョコ・ウィドド大統領の卓越したリーダーシップの下での力強く開放的な経済の発展を最大限に支援することを、改めて表明致します。そのために、日本は、発電所、交通網、特に新幹線方式の高速鉄道を含むインフラの整備を推進するため、大統領と共に取り組んでいくつもりです。
また、我々は、人材は発展の基礎になると考えています。産業人材の育成として、勇気づけられる話を紹介させてください。高等専門学校を卒業した一人のインドネシア人の青年が、40年以上も前に日本の自動車工場に雇われました。今や、その青年は、多大な努力により、インドネシアの最も大きな自動車企業の1つの取締役となっているのです。
日本とインドネシアは、これまで、多くの課題を乗り越えてきました。両国は、これからも、地域と世界の平和と繁栄のために、手を携えて、より一層貢献していくと信じています。
あらためて、独立記念日おめでとうございます。
日本国内閣総理大臣
安倍晋三
(注)「桜よ」は、2011年3月11日の直後に、en塾が歌った歌。en塾は、日本、日本文化及び演劇に関心を有するインドネシアの大学生による日本語劇団。
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