「東ヌサ・トゥンガラ州中北部ティモール県ハンセン病院における医療機材及び 救急車整備計画」 引渡し式の実施について
~草の根・人間の安全保障無償資金協力~

令和6年6月18日
式典
式典
12日、東ヌサ・トゥンガラ州中北部ティモール県において、日本国政府による草の根・人間の安全保障無償資金協力の支援によって整備した、救急車両及び医療機材の引渡し式が行われました。

この引渡し式には、日本側から野本卓也一等書記官、インドネシア側からブンダ・ペンバントゥ・アバディ・ハンセン病・総合障がい病院、ニニン・ダルマウィジャヤ院長及びイブ・アンフリダ社会財団、マリア・マルセラ代表が出席しました。

本件は、令和4年3月に当館とブンダ・ペンバントゥ・アバディ・ハンセン病・総合障がい病院の間で署名して実施したものです。
 
東ヌサ・トゥンガラ州で唯一のハンセン病患者のための専門病院である同病院では、年間約1,000名のハンセン病患者が治療を受けており、その多くが同病院の救急車による年間150回に及ぶ巡回診療によって発見された患者でした。しかし、同病院が保有している救急車は1台のみのため、これ以上巡回診療や患者の搬送を増やすことができない状況でした。さらに、年間約520名のハンセン病入院患者に対しても本来は治療経過を観察するために臨床検査を実施する必要がありましたが、検査器具が乏しく必要な検査を実施できていませんでした。加えて、必要な機材が整備されていないため、入院患者に対して、痛みを緩和するための温熱治療を実施できていませんでした。

そうした深刻な状況を改善するべく、日本国政府は、本事業を通じて同病院における救急車1台及び臨床検査等のための医療機材の整備を支援しました。新たに整備された救急車により、これまで200名以上の患者が搬送されています。また、新たに整備された検査器具によってハンセン病治療薬服用前の検査が以前よりも円滑に行えるようになりました。加えて、新たな温熱治療機材により、これまでに518名のハンセン病患者が治療を受けています。

草の根・人間の安全保障無償資金協力
「東ヌサ・トゥンガラ州中北部ティモール県ハンセン病院における医療機材及び救急車整備計画」
案件の概要:同地において、救急車両及び医療機材不足によりハンセン病患者への十分な医療サービスが提供できていなかったブンダ・ペンバントゥ・アバディ・ハンセン病・総合障がい病院に救急車両及び医療機材を整備するもの。供与額8,115,876円。
 
医療機材
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