「東ヌサ・トゥンガラ州マンガライ県赤十字における献血車両及び医療機器整備計画」 引渡し式の実施について
~草の根・人間の安全保障無償資金協力~
令和6年6月26日
6月26日、東ヌサ・トゥンガラ州マンガライ県において、日本国政府による草の根・人間の安全保障無償資金協力の支援によって整備した、献血車両及び医療機材の引渡し式が行われました。
この引渡し式には、日本側から八幡浩紀参事官、インドネシア側から、インドネシア赤十字社マンガライ県赤十字・ヒロニムス代表及びマンガライ県保健局・バルトロメウス局長が出席しました。
本件は、令和4年12月に当館とインドネシア赤十字社マンガライ県赤十字の間で署名して実施したものです。
インドネシア赤十字社マンガライ県赤十字の献血センターは、マンガライ県周辺において数少ない輸血のための血液供給が可能な施設ですが、献血車両を一台も保有していませんでした。また、同赤十字では採血を行った後、血液から血液製剤を製造・備蓄するために必要な機材が不足しているため、本来利用することができた血液成分のほとんどを廃棄せざるを得ず、その結果、輸血用血液製剤の備蓄が極めて限られていました。そのため、マンガライ県内で使用される血液製剤の9割以上は、事故等により輸血が必要な状態となってから患者自身や家族が探したドナーから提供されている状況でした。
そうした深刻な状況を改善するべく、日本国政府は、本事業を通じて同赤十字における献血車両及び医療機材の整備を支援しました。新たに整備された献血車両のおかげで遠方地域においても献血活動が可能となったことにより、一か月あたりの献血者数が約2倍の41名に増加し、また、令和5年5月の整備以降、一年余りで500名以上のボランティアから献血が行われました。さらに、新たに整備した血液製剤製造・備蓄用機材によって、血漿製剤や血小板製剤の製造・備蓄が行われるようになったことで、同地域で事故等により輸血が必要な年間約500名の患者に対してこれまでよりも迅速かつ安定的な輸血が可能となりました。
草の根・人間の安全保障無償資金協力
「東ヌサ・トゥンガラ州マンガライ県赤十字における献血車両及び医療機器整備計画」
案件の概要:同地において、献血車両及び血液製剤の製造・備蓄に必要な医療機材が不足しているインドネシア赤十字社マンガライ県赤十字に献血車両及び医療機材を整備するもの。供与額8,254,116円。