広報文化
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平成29年5月22日
西ヌサ・トゥンガラ州スンバワ島における日本の支援について
1.太陽光発電式浄水施設引渡し式典の実施(平成27年度草の根・人間の安全保障無償資金協力〜ヤマハ発動機株式会社・パナソニック株式会社との官民連携事業〜)
(1) | 5月20日、西ヌサ・トゥンガラ州スンバワ島において、日本国政府による草の根・人間の安全保障無償資金協力とヤマハ発動機株式会社及びパナソニック株式会社の支援によってスンバワ島ララック・ロンゲス村に設置された太陽光発電式浄水施設の引渡し式が行われました。この引渡し式には、日本側から高田真里在インドネシア日本国大使館公使、齊藤伸彦ヤマハ・モーター・ヌアンサ・インドネシア社長及び菅沼一郎パナソニック・アジア・パシフィック社インドネシア担当役員、インドネシア側からアブドゥル・アジス西スンバワ県副知事、アンディ・ヘルマワン同県警察長官及びイワン・イラワン・マルハリム開発のための農民組合財団代表等が出席しました。 |
(2) | この施設は、平成27年3月に日本国政府と開発のための農民組合財団との間で署名され、日本国政府から当該団体に1,816,154,180ルピアが供与された草の根・人間の安全保障無償資金協力「西ヌサ・トゥンガラ州西スンバワ県における太陽光発電式浄水施設整備計画」により設置されたものです。ララック・ロンゲス村を流れる川は、生活排水や家畜の水浴び等に使われていて衛生的とはいえず、また飲料水として用いられている井戸水は、乾季には水位が下がって十分な水量が得られないため、同村の住民は安全な水へのアクセスが十分にできない状態にありました。このため、この計画では、ヤマハ発動機株式会社及びパナソニック株式会社の協力を得て、安全な飲料水と生活用水を安定的に確保するため、太陽光発電式浄水施設を設置し、施設の運営・維持管理を行う住民組織「水管理委員会」に対し研修を実施するとともに、併せ浄水施設の余剰電力を同村の村役場や学校に供給しました。
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2.西ヌサ・トゥンガラ州橋梁建設事業(無償資金協力)の完工
(1) | スンバワ島の中心都市・スンバワブサールと、西部の主要都市タノを結ぶ環状道路の南側においては、渡河部に橋が少なく簡易な渡し板等が設置されているだけの箇所が大半であり、増水時には渡し板等が破壊・流失し、通行不能な状況に頻繁に陥るなど交通インフラが不十分でした。このため、当該地域一帯は鉱業等の開発可能性が高い一方、経済開発の制約が存在していました。 |
(2) | そのため、日本国政府は、地域住民の方々の円滑な通行を確保するとともに、鉱業等の開発・運営に資するべく、スジョロン〜ルニュック間約60Kmの区間に亘り、橋梁計22橋の建設を無償資金協力事業として実施(フェーズ1からフェーズ3の3区画に分けて実施。フェーズ1〜3合計約22億円(約285 billion IDR))し、2017年1月に全区間が開通しました。
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3.これらの協力によって、スンバワ島において、?@ララック・ロンゲス村民が年間を通じて安全な飲料水及び生活用水を確保することが可能となるとともに、余剰電力の供給を通じて住民の生活環境が改善され、コミュニティがより活性化する、?Aスンバワ島全体の生活がより向上し、更なる経済発展につながることが期待されます。
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