広報文化プレスリリース |
令和4年7月1日 「外務大臣感謝状及び在外公館長表彰授与者の発表(インドネシアにおける警察分野功労者)」
1.7月1日、外務省は、市民警察活動(POLMAS)促進プロジェクト(注)の発展に尽力し、もって我が国とインドネシアとの間の相互理解及び友好親善の増進に大きく貢献した4個人3団体に対する外務大臣感謝状の授与を決定しました。
また、同日、金杉憲治駐インドネシア日本国大使は、警察分野において長年両国の友好関係や理解促進等に貢献した7名への在外公館長表彰の授与を決定しました。 注:日本は、2001年より国家警察長官アドバイザーを派遣するなど「インドネシア国家警察改革支援プログラム」を実施。当初は、「モデル警察署」であるブカシ警察署において、市民警察としての活動の推進を「組織運営」、「現場鑑識」および「通信指令」の各分野にて実践する市民警察活動促進プロジェクトを展開。2012年以降、市民警察活動を全国に展開する「市民警察活動(POLMAS)全国展開プロジェクト」を実施。現在は、組織運営、総合現場警察活動、現場鑑識の各分野について日本から専門家を派遣するなどして、インドネシア国家警察を支援。 2.対象者は以下のとおりです。(個人・団体、あいうえお順) (1)外務大臣感謝状 【個人】クリシュナンダ・ドゥイラクサナ 警察准将 【個人】ヌス・スリタントリ・スルヨノ ブカシ市警察市民パートナーシップフォーラム会長 【個人】プルワディ・アリアント 警察中将 【個人】ユンディニ・フスニ 国家警察大学院大学講師 【団体】インドネシア警察サクラの会 【団体】ジャカルタ警視庁メトロブカシ警察署東ブカシ分署メカルサリ交番 【団体】ジャカルタ警視庁メトロブカシ警察署南ブカシ分署ペカヨン交番 (2)在外公館長表彰 【個人】エフィ・ファトナ 警察大尉 【個人】シャリファ・サルビア 元警察中佐 【個人】セリ・プジヤ・ウィジャヤ 警察中佐 【個人】ソヒブ 警察一等准尉 【個人】ファドゥラ 警察曹長 【個人】ムフタル・ヤフヤ・グナワン 警察一等准尉 【個人】ラトゥナ ミラサリ インドネシア警察改革支援プログラム・オフィサー 3.JICAの技術協力として実施された市民警察活動(POLMAS)促進プロジェクトを通じ、日インドネシア両国警察間の関係強化、相互理解、友好親善が促進されたところ、上記対象者それぞれの功績要旨は以下のとおりです。 (1)外務大臣感謝状 ・クリシュナンダ・ドゥイラクサナ 警察准将 2002年に若くして日本警察で研修を受けた同氏は、インドネシア国内の各地赴任先において、日本で得た経験等を活かした取組を実践。POLMASの制度設計・研究・周知を進めるとともに、JICA専門家への助言を通じて、上記プロジェクトの発展に大きく寄与。現在も同プロジェクトの事務局長として活躍。 ・ヌス・スリタントリ・スルヨノ ブカシ市警察市民パートナーシップフォーラム会長 同氏は、2006年、地域住民から賛助金を募り、交番建屋を建築の上、同施設を警察に寄進。その後、居住する地域において警察協力団体「警察市民パートナーシップ・フォーラム(FKPM)」を創設し、長きにわたってその会長職を務めた。 ・プルワディ・アリアント 警察中将 同氏は、2002年に開始されたインドネシア警察中堅幹部本邦研修の第一期に総代として参加。その後も、上記プロジェクトのモデル警察署の課長、副署長、署長を歴任。さらに、上記本邦研修経験者によって構成される「インドネシア警察サクラの会(ISI)」の設立にも尽力。 ・ユンディニ・フスニ 国家警察大学院大学講師 同氏は、インドネシア国家警察大学院大学においてPOLMASやJICAの取組を取り上げ続け、幹部候補生にそれらの重要性を教授。日本警察から派遣された専門家が2007年に開始したゼミの実施・継続も献身的に支援し、インドネシア警察内におけるプロジェクトの理解促進やインドネシア警察内における知日派の育成等に寄与。 ・インドネシア警察サクラの会 同会は、2002年から続く本邦研修に参加したインドネシア警察官によって構成され、幹部も多数含まれている。同研修で得られた知識・経験の共有の場である同会を通じ、インドネシア警察内における日本警察を範とした活動やPOLMASの普及展開が図られ、上記プロジェクトの円滑な実施に大きく貢献。 ・ジャカルタ警視庁メトロブカシ警察署東ブカシ分署メカルサリ交番 同交番は、同プロジェクトの中で、インドネシア側の発案によりインドネシア警察初の女性勤務員のみによる交番として2005年に開所。日本でも女性警察官のみで運用されている交番はなく、同交番は、日本の警察を模範としつつ現地のニーズを捉え、インドネシアならではの先進性を備えた両国共同事業の象徴とも言える存在。 ・ジャカルタ警視庁メトロブカシ警察署南ブカシ分署ペカヨン交番 同交番は、地域住民の要望を受け、女性勤務員のみによる交番として2006年に開所。メカルサリ交番と並んで上記プロジェクトの象徴的存在として、国内外からの視察者・研修者も多く受け入れてきた。 (2)在外公館長表彰 ・エフィ・ファトナ 警察大尉 同氏は、2003年から、JICA専門家による鑑識技術(指紋)に係る指導を受け、2007年には技能検定を取得。事件解決のために現場活動に取り組む傍ら、後進の指導にもあたり、我が国警察の鑑識技術をインドネシアに導入・定着させることに大きく貢献。 ・シャリファ・サルビア 元警察中佐 同氏は、2010年以降現在まで、西カリマンタン州でのPOLMASの促進に携わり、同州警察本部の能力向上を通じて、POLMAS促進プロジェクトの全国展開に貢献。 ・セリ・プジヤ・ウィジャヤ 警察中佐 同氏は、2014年、メトロブカシ警察署の市民指導課長として、POLMAS促進プロジェクトの円滑な実施・発展に大きく貢献。2018年以降は、ジャカルタ警視庁市民指導部バビン課長として、幹部の視点に基づくPOLMASの展開を促進。 ・ソヒブ 警察一等准尉 同氏は、2005年から約17年間にわたり、モデル警察署の現場警察官としてPOLMASに従事。地域住民や民間団体との協力関係の構築に尽力するとともに、我が国の無償資金協力により設置された交番建屋で他州や他国の警察官を含め様々な研修・視察を受け入れるなどの活動を通じ、POLMASの全国展開に貢献。 ・ファドゥラ 警察曹長 同氏は、2005年から約17年間にわたり、モデル警察署の現場警察官としてPOLMASに従事。我が国の無償資金協力により2010年に設置された交番建屋での活動においては、家族と共に同所で生活をし、地域と一体となって地域の治安維持に当たるほか、他州の警察官も含めた後進の育成に携わる等、POLMAS促進プロジェクトに貢献。 ・ムフタル・ヤフヤ・グナワン 警察一等准尉 同氏は、2010年、「バビン」と呼ばれる地域担当警察官に志願して以来、POLMASを真摯に実践。2016年には、インドネシア政府によりナショナル・インストラクターに認定された。 ・ラトゥナ・ミラサリ インドネシア警察改革支援プログラム・オフィサー 同氏は、POLMAS促進プロジェクトの初期から現在まで、インドネシア警察改革支援プログラム・オフィサーとして従事し、JICAやインドネシア警察関係者を始めとするインドネシア政府関係省庁との調整を行い、プロジェクトの推進に貢献。 |