「インドネシア共和国中部ジャワ州ヌサカンバンガン島における リハビリテーション・社会復帰支援強化事業」竣工式の実施
～日本NGO連携無償資金協力～

　6月13日、中部ジャワ州ヌサカンバンガン島内のテロリスト受刑者を収容する刑務所において、日本国政府による日本NGO連携無償資金協力の支援によって整備されたカウンセリングルームの竣工式が行われました。

　この竣工式には、日本側から向出洋祐特定非営利活動法人アクセプト・インターナショナル海外事業局インドネシア事業部長及び大道拓馬在インドネシア日本国大使館二等書記官、インドネシア側から、マルディ・サントソ中部ジャワ矯正総局地方事務所長ほかが出席しました。

　本事業は、令和6年5月に当館と特定非営利活動法人アクセプト・インターナショナルとの間で署名して実施したものです。なお、特定非営利活動法人アクセプト・インターナショナルは、同団体のインドネシア法人であるYayasan Penerimaan Internasional Indonesiaとともに事業を実施しています。

　インドネシアでは、過去、刑務所内において、テロリスト受刑者への適切なリハビリテーションや社会復帰支援を十分に実施することが困難な環境にあったこと等から、元テロリストが服役後に地域社会に復帰できず、再び国内外でのテロに加担する事例が発生していました。

　そうした状況を改善するべく、本事業では、日本国政府が供与した資金約48億ルピアを用いて、特定非営利活動法人アクセプト・インターナショナルが、ヌサカンバンガン島内のテロリスト受刑者を収容する刑務所等において、受刑者へのリハビリテーション支援、刑務官・保護観察官への能力強化研修及びカウンセリングルーム等の整備を実施しました。同時に、地域コミュニティ代表者及び地域住民等と元テロリスト受刑者との対話セッションも実施し、社会復帰実現に向けた相互理解の促進を図りました。

　こうしたリハビリテーションや社会復帰支援の改善は、服役後の元テロリスト受刑者の社会復帰を促進させ、再犯を防ぎ、将来的にはテロの脅威の逓減及び安全で公正な社会の実現に寄与することが見込まれます。

日本NGO連携無償資金協力
「インドネシア共和国中部ジャワ州ヌサカンバンガン島におけるリハビリテーション・社会復帰支援強化事業」
案件概要：中部ジャワ州ヌサカンバンガン島内のテロリスト受刑者を収容する刑務所及びヌサカンバンガン保護観察所において、受刑者を対象とした適切なリハビリテーション支援の強化や元テロリスト受刑者の社会復帰の体制を整備することにより、服役後の元テロリスト受刑者の円滑な社会復帰を促進し、インドネシアにおけるテロの脅威の逓減を目指すもの。
供与額：4,768,267,498インドネシアルピア。