(1) | 今年は6月6日(月)頃よりイスラム暦のラマダンに入る予定です(正式には宗教省が通知)。例年通り,イスラム教徒にとり神聖な断食月期間中は,平素以上にイスラム教徒の習慣に配慮し,周りの人の感情を害さないよう自らの言動に十分注意することが必要になります。 |
(2) | また,ラマダン期間中であっても,引き続きテロへの警戒を怠らないことが肝要です。現時点において,具体的なテロ情報に接している訳ではありませんが,テロの標的となりやすい場所(政府関連施設,デパートや市場,公共交通機関,宗教関連施設,リゾート地・観光施設など不特定多数の人が集まる場所,欧米関連施設等)へ出かける際には,周囲の状況に注意を払い,不審な状況を察知したら速やかにその場を離れるなど自らの安全確保に努めてください。 |
(3) | レバラン休日は,7月6日(水)及び7日(木)(これに加え,インドネシア政府による休暇奨励日は7月4日(月)、5日(火)及び8日(金))の予定で、日本大使館は7月4日(月)から8日(金)まで休館となります。インドネシア人の中には更に前後1週間程度休暇を取り,帰省する人も多く,大型連休となります。このため,この時期は,多数の人々が国内外を移動するため,通常以上の大渋滞やフェリー,鉄道,航空便等公共輸送機関の混雑等が見込まれます。一般犯罪も増加する傾向にありますので,安全にはくれぐれもご注意ください。 |
(4) | レバランに先立ち,私的使用人を含めた被雇用者に対して,レバラン手当(ボーナス)を支給する習慣があります。一般的に,レバラン前は諸物価が上昇することから,レバラン開始の2〜4週間前に支給することが望ましいようです。なお,私的使用人も1週間から10日間程度のレバラン休暇を取るのが一般的です。 |
(5) | レバラン前における公務員による検査等
過去の事例をみると,この時期,警察官や入管職員による調査・検問等で金銭を要求される等の事例が増加する傾向がみられます。
(過去事例1)入管職員による旅券及び身分証確認
入管職員による日本人を含む外国人に対する滞在許可等の調査(主に旅券やKITASなどのID原本の提示を求められ,旅券の有効期限,滞在許可期限,登録住所,会社役職などについて不正などがないか調査するもの。)が行われており,その際,旅券の没収や金員の要求などの事案が発生。
(過去事例2)警官による検問等
旅行者や出張者が空港へ向かうタクシー乗車中,警察の指示で停車させられ,KITASなどのID提示を求められ,旅券を提示しつつ短期滞在者なのでIDは所持してないと説明するも,IDの提示がなければ違法であるとして金員を要求。航空機チェックイン時間などの時間的制約を見越して支払うまでしつこく金員を要求してくる。
(過去事例3)空港入管職員や税関職員による罰金の不当な徴収
(i)入国の際,入管職員から入国印を押されず,そのまま入国し,出国の際にトラブルになる事案が発生。多くは金員を要求される。
(ii)入国の際に,ホテル予約票等の提示を求められ,提示出来なかったところ金員を要求された。
(iii)入国する際,荷物の中に課税対象品があるとして税金の支払いを要求され,支払いは荷物ポーターを通して行わせた。
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(6) | なお,インドネシア国外への旅行を予定されている方は,旅券の有効期間が満了日まで6ヶ月以上残っているか,再入国許可の有効期限は切れていないか等を確認の上,手続が必要な場合には通常より早めに申請されることをお勧めします。 |