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在インドネシア日本国大使3月のハイライト(人の動きが活性化しつつあります!)令和4年3月31日
![]() インドネシア政府はコロナとの「共生」の方針の下、入国規制を大幅に緩和してきているので、今後は日本との交流が活性化することを期待しています。実際、ビジネス目的で訪問される方やG20関連での政府関係者の出張も増えています。3月20日からバリ島で開催された列国議会同盟(IPU、International Parliament Union)の総会には日本からも4名の国会議員が参加しましたが、私が赴任した昨年1月以来、当地で議員団を迎えるのは初めてのことでした。 4月2日(土)頃より5月1日(日)頃までイスラム教のラマダン(断食月)の期間となる見込みです。イスラム教徒にとって神聖とされるラマダン期間中は、イスラム教徒の習慣を尊重し、配慮しながら、過ごしていきたいと思います。 1.今月の1枚 ![]() (パティンバン港で輸出を待つ日系自動車メーカーの車。壮観でした。) 2.ウクライナ ロシアによるウクライナ侵略に伴って、G20の議長国であるインドネシアは難しい対応を迫られています。インドネシアは今のところ、G20はあくまでも世界経済について議論する場であって、地政学上の問題を持ち込むことは適切ではない、との立場ですが、他方、米国はロシアをG20から排除することも辞さない姿勢です。いずれにしても、日本として11月に予定されているG20サミットに向けてインドネシアと緊密に連携していきます。 3.ジョコ大統領のパティンバン港訪問 8日、ジョコ大統領によるパティンバン港視察に同行しました。元々は日本経済新聞社による大統領のインタビュー場所として同港が選ばれ、今回の視察につながった経緯があります。私にとっては、視察への同行に加えて、大統領と昼食をご一緒する機会があり、ウクライナ問題への対応も含めて、色々な話を伺うことが出来ました。なお、ジョコ大統領は懇談の間、通訳を介することなく、全て英語で話しておられました。ここ最近、ジョコ大統領による日系企業の現場への視察が続いているのは嬉しいことです。 4.日系企業との係わり 16日、アグス工業大臣と共にホンダの新型車の輸出開始式典に出席しました。アグス大臣は国内部品調達率の高さに加えて、インドネシアからの自動車の輸出拡大が続いていることを喜んでいました。 22日、MRTジャカルタ社の車両基地を視察しました。メンテナンスの重要性は言うまでもなく、日本人専門家とインドネシア人スタッフが一緒に作業を進める中で、技術移転が着々と行われている様子は素晴らしかったです。若い女性のインドネシア人スタッフが大勢活躍していることも印象的でした。 28日、阪急阪神不動産と現地企業との協業覚書の署名式に参加して、ご挨拶しました。この署名式は、大使館裏手にある Indonesia 1 Tower の事業再開の発表に併せて行われたものです。 5.対外発信とアウトリーチ 1日、新たにナフダトゥール・ウラマ(NU)の総裁に就任されたヤフヤ総裁を表敬しました。インドネシアのイスラム団体との交流には、今後とも力を入れていきたいと思います。 2日、日本のJリーグに移籍するアルハン選手を公邸にお迎えしました。なお、インドネシアのクラブチームに所属する日本人サッカー選手も4人居られるとのことで、皆さんの今後の活躍を大いに期待しています。スポーツ関連では、12日には南ジャカルタで行われた「Global Sportainment Network」に参加し、イタリア大使他と共にスポーツをテーマにご挨拶しました 12日のジャカルタポスト紙に「教育を通じた持続可能(ESD)な開発」について投稿しました(https://www.id.emb-japan.go.jp/about_jp_amb_jakpost2022_1.html)。これは日本とインドネシアとの間で更に協力を深めていくことが出来る分野です。 18日、「アジア高校生架け橋プロジェクト」により日本の高校に留学した生徒さんによる帰国報告会にオンラインで参加しました。皆さんが将来、日本との「懸け橋」になってくれることを確信しています。 19日、第267回ジョグジャカルタ芸術文化公演に参加し、パク・アラム10世ジョグジャカルタ特別州副知事にお目にかかりました。大変気さくな方で、私も公演者と共に壇上に登って何回も一緒に写真を撮ってもらいました。日本人コミュニティーの方々によるガムラン演奏も素晴らしかったです。 23日、歴代の大使も大変お世話になってきている、リザル・スクマ前駐英大使/CSIS上級リサーチ・フェローへの外務大臣表彰授与式を行いました。コロナ禍のために、実施が延期されていましたが、ようやく実施することができました。 24日、ムハマディヤ大学マラン校(UMM)の卒業式で記念講演を行いました。ご縁があって卒業式に招待されたのですが、日程時の都合上、オンラインでの講演になりました。日本とインドネシアとの戦略的パートナーシップについて話しました。卒業生の皆さんに幸あれ。 28日、これから日本に向かうインドネシアの国費留学生の壮行会にオンラインで参加しました。皆さん、大変意欲的で、私も元気をもらいました。コロナが収束して、こうした壮行会などが対面式で行える日を待ち望んでいます。 6.その他の活動 10日、ジャカルタ警察庁のファディル本部長を表敬し、在留邦人や日系企業の安全確保への引き続きの支援をお願いしました。 18日、「草の根・人間の安全保障無償資金協力」の署名式を行いました。今回は3つのNGO等非営利団体の皆さんが協力の相手となりましたが、今後ともこうした地道な支援を重視していきます。 29日、日本は長らくインドネシアにおける法制度整備に協力していますが、その一環で作成された知財事件に関する判例集第二集のお披露目会に出席して、ご挨拶しました。インドネシアでの法制度整備が進んでいくことは、当地で仕事し、生活していく我々にとっても重要な課題なので、今後も取り組んでいきます。 (了)
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