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在インドネシア日本国大使館
Embassy of Japan in Indonesia



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東京オリンピック・パラリンピック(総括)

(コランシンド紙、9月6日)




    東京オリンピック・パラリンピックの熱戦が幕を閉じた。オリンピック・パラリンピックに出場された全ての選手にありがとうと言いたい。また、東京オリンピックのバドミントン決勝では、ジョグジャカルタ出身の中学校の先生が審判を務める等、選手以外もインドネシアの方々は、オリンピック・パラリンピックを支えてくれた。今大会に携われた全ての関係者の皆様に感謝を申し上げたい。

    今大会は新型コロナウイルスの世界的流行を受けて1年延期され、コロナウイルス感染拡大防止のためにほとんどの会場で無観客開催される等、様々なコロナウイルス対策が講じられた大会となった。選手にとっては難しい環境での競技となったが、大会期間中は多くの競技で熱戦が繰り広げられた。

インドネシア代表はバドミントン、ウエイトリフティングでのメダル獲得、日本代表も過去最高のメダルを獲得する等、両国の選手の活躍に気持ちが高ぶる毎日であった。特にバドミントン女子ダブルスのグレーシア・ポリー、アプリヤニ・ラハユ組が金メダルを獲得し涙を流して喜んでいた場面は今大会で印象に残っている場面の一つであり、金メダルを獲得したこれまでの努力を想像すると自分も涙が出てきそうであった。パラリンピックではバドミントンでメダルを獲得したレアニラトトリ・オルティラ、ハリマトゥス・サディヤ組のプレーが特に印象に残っている。また、オリンピックの開会式で、インドネシア選手団の旗手を務めたのは、日本人の母親を持つサーフィンで出場した和井田理央選手であった。日本とインドネシアの親しい関係を示す選手がインドネシア国旗を掲げる様子を見て、二国間関係の将来に明るい希望を持った。

    今大会は勝敗を競い合うということだけではなく、オリンピックの精神を感じる事ができた大会でもあった。特に新競技のスケートボードで見られた国境を越えてお互いを讃え合う姿は最高のスポーツマンシップであった。

    パンデミックが完全に解決しない中での東京オリンピック・パラリンピック開催に疑問を持った人もいたかもしれないが、オリンピック開幕時に本紙に掲載したように「前向きな気持ちになることは重要であり、コロナで世界が分断されてしまった今だからこそ、スポーツを通じて世界を一つにする」これを今回のオリンピック・パラリンピックでは実現できたのではないだろうか。

    競技以外にも今大会では世界中のアスリートがSNSを通じて日本の事を発信し話題にもなった。皆さんの中にはアスリートが発信したSNSを見て日本の事に関心を持った人もいるかもしれない。今は日本に来ることができないが、今の状況が収まったら是非日本を訪れて欲しい。

    今後、インドネシアではFIFA U-20サッカー・ワールドカップ、インドネシア、日本及びフィリピン共催によるFIBAバスケットボール・ワールドカップ等世界トップレベルの選手のプレーを間近で見る事ができる機会が待っている。今回のオリンピック・パラリンピックは無観客となり、直接選手を応援する事ができなかったが、一日も早くコロナウイルスの感染拡大が収束し、世界中で大きな声で選手を応援できる日が来る事を願っている。

    オリンピック・パラリンピックを通じて様々な競技に興味を持った人もいるかもしれない。今大会をきっかけに未来のインドネシア代表が誕生することを心から期待している。


金杉憲治
駐インドネシア大使


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