1. | 本年は,4月24日(金)頃より5月23日(土)頃までイスラム教のラマダン(断食月)に当たる見込みであり,その後,5月24日(日)から5月25日(月)まで,イスラム教のレバラン(断食明け大祭)に当たる見込みです(正式には宗教省がラマダン開始の前日夜に決定・発表)。イスラム教徒にとって神聖とされるラマダン期間中は,イスラム教徒の習慣を尊重し,周りの人の感情を害さないよう自らの言動に気を付ける等,通常以上の配慮が必要です。
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2. | ラマダン期間中も引き続きテロへの警戒を怠らないようにしてください。インドネシアにおいては,ここ数年,ラマダン期間中及びその前後にテロが発生しています。現時点において,具体的なテロの脅威情報に接しているわけではありませんが,テロの標的となりやすい場所(警察署等治安関連施設,宗教関連施設(寺院,教会),商業施設など不特定多数の人が集まる場所,公共交通機関,ホテル等)やその周辺を訪れる際には,周囲の状況に注意を払い,不審な状況を察知したら速やかにその場を離れるなど自らの安全確保に努めてください。
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3. | また,例年,ラマダン及びレバラン期間中は,スリや置き引きなど金品目当ての窃盗犯罪も増加する傾向にあり,注意が必要です
本年は,新型コロナウイルス対策に伴う外出自粛要請を含む大規模社会制限がこの期間中の一部または全部で実施されていることが予想されます。これに加え,4月21日,インドネシア政府がラマダンに伴う帰省の全面禁止を決定し,帰省の禁止措置はラマダン開始日とされる4月24日から実施される予定としています。こうしたことから,本年のラマダン及びレバランは,例年とは異なり,多くの人がジャカルタ等の都市部に留まることが予想されます。この結果として,生活困窮等に由来する強盗・ひったくり,スリ等の街頭犯罪,また,大規模社会制限の結果,閉鎖され無人となった施設や家屋に対する事務所荒らしや空き巣等侵入盗といった犯罪の発生が例年以上に増加する可能性があります。
最近でも,ジャカルタ中心部や南ジャカルタにおいて,日系スーパー付近等の路上や飲食店前などで,邦人の方が強盗やひったくり等の犯罪被害に遭う事案が複数発生しており,十分な注意が必要です。
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4. | また,新型コロナウイルス感染拡大に伴い,治安動向や犯罪の発生に関する虚偽の情報もSNS等で飛び交っています。入手された情報が公的機関等による正しい情報であるかを確認していただき,誤った情報にだまされないように注意してください。
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5. | 今後,治安情勢に変化が生じた場合,大使館より適時適切に領事メールで情報提供します。邦人の皆様におかれては,正確な情報の入手に努め,冷静に行動し,自宅や職場等に必要な安全対策を講ずるとともに,外出する場合にあっては,周囲の状況に十分に注意を払い,テロや犯罪に巻き込まれる危険を極力回避する努力を継続していただくようお願いします。
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