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在インドネシア日本国大使1月のハイライト(今年が良い年になることを祈念します!)令和5年1月31日
![]() 明年2月の大統領選挙を控えて、インドネシアは既に政治の季節に入っています。今年は世界経済の停滞が見込まれる中で、それがインドネシアの政治、経済にどのような影響を及ぼすのか、先ずは注視していきます。因みに、来年はインドネシアだけでなく、米国やインド、台湾、そしてロシアでも選挙が予定されており、今年以降、各国・地域の政策に柔軟性がなくなってくる可能性があることにも留意したいと思います。 去年はG20プロセスもあって、三回の首脳会談も含めて日本とインドネシアとの間で様々な交流があり、多くの前向きな進展が見られました。二国間関係はしばしばガーデニングに例えられます。美しい庭を保とうと思えば、種を蒔き、水や肥料を与え、雑草を取り除くといった地道な努力が欠かせませんが、それは二国間関係についても同様です。今年、日本との外交関係が65周年を迎えるインドネシアの議長国の下で、日ASEANが友好50周年を迎えることはご承知の通りです。また、G7議長国(かつ国連安保理の非常任理事国)である日本と、ASEAN議長国のインドネシアとの連携も1年を通じて重要な課題となります。こうした問題意識を持ちつつ、今年も地道な取り組みを進めていきたいと思います。 1.今月の一枚
2.愛媛県・中村時広知事の訪問 15日から20日にかけて中村時広・愛媛県知事がジャカルタとスラウェシ島のゴロンタロ州を訪問し、私もジャカルタ日程の一部に同行させていただきました。今回は、愛媛県の経済界の方々を含めて70名規模の訪問団が精力的に会合を行い、環境ビジネスを始め、愛媛県とインドネシアとの経済関係の強化について協議が行われました。今後、更に具体的な成果が得られよう、大使館としても協力するとともに、自治体間の交流を後押ししていきます。(写真はズルキフリ商業相との会談です。)
3.対外発信 6日、スーリヤ大学がインドネシアで初めて開発した超小型衛星(ナノ衛星)を国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」から放出する記念イベントに出席しました(於:国家研究イノベーション庁(BRIN))。放出に成功した後、このナノ衛星からの通信にも成功しました。これも科学技術面での二国間協力の一つです。
9日、ジャカルタ近郊のダルナジャ・イスラム寄宿塾(プサントレン)において、主に中高生を対象に外交官としての私の経験をお話しする機会がありました。皆さん、熱心に話を聞いてくれましたし、昼食をご一緒した先生方からも沢山の質問をいただきました。学生の皆さんが今後、インドネシア社会に大きく貢献されることを期待します。
11日、インベスターデイリー紙のプリムス編集長他を公邸にお招きして、JJCの黒川副理事長も交えて懇談しました。日本経済や当地における日系自動車企業の動向が主な話題となりました。 14日、日本産錦鯉に関するオークション・イベント品評会の表彰式に参加し、ご挨拶しました。インドネシアでは日本の錦鯉が人気を誇っており、ここは日本の錦鯉の主要な輸出先の一つです。日本の伝統文化の一つでもあり、これからもアピールしていきます。
18日、九州大学が実施したフォーラム「KYUDAI NOW」でご挨拶をしました。九州大学は、インドネシアの協定校や元留学生との交流を深める中で、「学術的研究とイノベーションの創出」に繋げることを目指すと伺っています。その目的が達成されることを期待していますし、大使館としても支援していきます。 19日、ラクヤット・ムルデカ紙に、バドミントンを含むスポーツを巡る日本とインドネシアとの交流について投稿しました。(https://www.id.emb-japan.go.jp/about_jp_amb_rakyatmerdeka2023_1.html) 20日、日本とインドネシアの外交関係開設65周年の日に当たり、ヘリ在京インドネシア大使と協力して、メッセージを発信しました。併せて、65周年のロゴマークも公表しました。 21日、紀谷ASEAN日本国代表部大使と共同でジャカルタ・ポスト紙に寄稿を行いました。寄稿では「Advancing the Fukuda Doctrine afresh」と題して、今後の日本とインドネシア、そして本年50周年を迎えるASEANとの協力の方向性を示しています。(https://www.id.emb-japan.go.jp/about_jp_amb_jakartapost2023_1.html) 30日、日本経済新聞の「私見卓見」に「朝令暮改のインドネシアと共に」と題する投稿を行いました。 なお、暫く前にインタビューを受けて、バティックについての私の感想をお話しした記事がネットに掲載されましたので、ご覧下さい。 (https://plus62.co.id/archives/26526) 4.各種表彰のお祝い 18日、シャリフディン・ハサン国民協議会副議長(令和4年秋・旭日重光章) 24日、グナワン・モハマド氏(令和4年度国際交流基金賞) 26日、レイラ・ジャワスKADIN理事(令和4年度在外公館長表彰) 31日、ユスロン・イザ・マヘンドラ元駐日大使(令和4年春・旭日重光章) 5.その他の活動 20日、ジェトロ及び中小企業連合会(SMEJ)共催の新春セミナーで年頭所感を述べる機会があり、これまで以上に日本とインドネシアが同じ目線に立って協力していくことの重要性などを強調し、日系企業の皆様が当地でますます活躍の場を広げられるよう大使館としてインドネシア政府との対話やインドネシア社会への発信に取り組む決意を述べました。 27日、当地を訪問した佐藤百合・国際交流基金理事と共にナディアム・マカリム教育・文化・研究・技術大臣にお会いして、今後の日本とインドネシアとの交流について意見交換しました。 28日、JICAの技術協力プロジェクト「新型コロナウイルス及びその他感染症ワクチン管理能力強化プロジェクト」の一環として、ワクチン保管用冷蔵庫330台の引渡し式典にブディ保健大臣と参加しました。この冷蔵庫は、コロナワクチンのみならず他の感染症のワクチンについてもインドネシア全土へ届けるために必要な機材です。コロナワクチンだけでなく様々なワクチンが多くの人に届くことを期待しています。 29日、インドネシアがASEAN議長国に就任したことを記念するパレードに参加して、ジョコ大統領やルトノ外相、バスキ公共事業・住宅相、エリック・トヒル国営企業相他とお目にかかる機会がありました。90名以上の各国大使も参加しており、インドネシアの意気込みを感じさせるイベントでした。 (了)
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