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鳥・豚及び新型インフルエンザ
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鳥インフルエンザ及び新型インフルエンザとは



(独立行政法人労働者健康福祉機構・海外勤務健康管理センター作成の「海外派遣企業での新型インフルエンザ対策ガイドライン(2007年5月18日改訂版)」から抜粋)



1.鳥インフルエンザ


    鳥インフルエンザはA型インフルエンザウイルスによりおこる病気で、低病原性と高病原性の二つの種類に分けられる。低病原性は家禽類に下痢などをおこす病気であるが、高病原性は感染した家禽を75%以上殺してしまう毒性の強い病気である。現在、世界各地の家禽に流行しているH5N1というウイルスは、高病原性の鳥インフルエンザをおこす種類である。

    H5N1ウイルスがヒトに感染した事例は、1997年に香港で最初に確認された。その後、2003年末より東南アジアを中心に現在の流行が発生し、2007年5月16日までに若年者を中心に306名の患者が確認されている。2006年以降は158名の患者が発生しており、インドネシア、エジプト、中国での患者数がとくに多い。ヒトが高病原性の鳥インフルエンザに感染した場合、高熱とともに重篤な肺炎をおこし、高い死亡率となる(2007年5月の時点で死亡率60%)。

    鳥インフルエンザの患者を詳しく調べると、そのほとんどが病気になった家禽と密に接触している。つまり家禽との密な接触を控えれば、感染する危険性は低くなる。家禽での流行が発生している国の滞在者も、この点に注意していれば、鳥インフルエンザにかかるリスクは高くないものと考える。


2.新型インフルエンザ

    ヒトのインフルエンザは毎年、冬期に流行しており、その死亡率は 0.1%以下とあまり高いものではない。しかし、インフルエンザは数十年毎に大流行(パンデミック)をおこし、死亡率が上昇することが知られている。これが新型インフルエンザで、新種のA型インフルエンザウイルスが流行することに由来する。1918年、第一次大戦の最中に発生したスペインカゼも新型インフルエンザの流行で、この時は全世界で4000万人の命が奪われた。このように新型インフルエンザが流行すると、我々は抵抗力を全く持たないために、容易に感染するばかりか、死亡率も高くなるのである。

    WHOは2005年10月に新型インフルエンザの流行が近付いているとの警報を発した。これに基づいて、日本の厚生労働省も新型インフルエンザ流行時の行動計画を発表している。このように新型インフルエンザ対策が急ピッチで進んでいるのは、最後の大流行から30年以上が経過しているからである。さらに、H5N1ウイルスによる鳥インフルエンザの流行が、近年になり世界各地で猛威をふるっていることも一因と言えよう。なぜなら、新型インフルエンザの原因となる新種のA型ウイルスは、鳥のウイルスが変異して発生するからである。

    鳥インフルエンザのウイルスが、そのまま新種のウイルスになることはない。鳥のウイルスが豚やヒトに感染を繰り返すうち、新種のウイルスへと変異するのである。鳥インフルエンザの流行が強まれば、それだけウイルスの変異する危険性が増すことになる。

    それでは、どの時点で新型インフルエンザが発生したと判断するのか。それはウイルスがヒトからヒトへ感染を始めた時点である。WHOは流行のレベルを6段階に分けており、フェーズ6が世界中で大流行がおこる段階だとすれば、現在、H5N1ウイルスの流行はフェーズ3の段階に達している。これがフェーズ4(限局的にヒトからヒトへの感染がおこる)になった時点で、新型が発生したと判断する。


WHOによる新型インフルエンザの流行レベル
流行間期 フェーズ1 ヒト感染の可能性のあるウイルスが鳥に出現
フェーズ2
警戒期 フェーズ3 鳥よりヒトへウイルスが感染
フェーズ4 限定的にヒト・ヒト間の感染が発生
フェーズ5
パンデミック期 フェーズ6 広範囲にヒト・ヒト間の感染が発生


   WHOは2006年以降、鳥のウイルスがヒトに感染しやすくなっていることを示す、いくつかの調査結果を報告している。一つは2006年1月のトルコでの患者発生で、この時は、患者より分離されたウイルスのアミノ酸配列に、ヒト細胞への結合を容易にする変異が確認された(WHO Epidemic and Pandemic Alert and Responses Feb. 20, 2006 )。
また、2006年5月、インドネシアの北スマトラで7名の鳥インフルエンザ患者が発生した。その後のWHOによる調査で、この集団発生に際しては、限定的なヒトからヒトへの感染がおこった可能性が示唆されている(WHO Epidemic and Pandemic Alert and Responses May 31, 2006)。