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在インドネシア日本国大使4月のハイライト(岸田総理によるインドネシア訪問)令和3年4月30日
![]() 入国制限の緩和を受けて、日本のビジネス関係者による当地訪問が急増しているので、それが日本の存在感の向上につながることを期待しています。 1.今月の1枚 ![]() ![]() (ボロブドゥール寺院では、現在、遺跡保護のために寺院内部を歩く際にサンダルを履く必要があります。今後、サンダル代は参観料金に含まれる予定とのこと。遺跡の仏像と私とムラピ山・・・・。) 2.岸田総理の訪問 29日から30日にかけて、岸田総理がインドネシアを訪問され、着任以来、初めて当地で総理をお迎えしました。レバラン休暇の初日というタイミングでしたが、インドネシア側も歓待してくれて、しっかりとした成果をあげることが出来ました。 29日の午後に到着して夕方からボゴール宮殿での首脳会談と夕食、30日の午前に元日本留学生による表敬と日系企業との懇談、カリバタ英雄墓地で献花をこなして出発するという立て込んだ日程でした。詳細は正式な発表に譲りますが、首脳会談で日本とインドネシアがカーボン・ニュートラルの実現などに向けて協力を強化していくことや、11月のG20サミットの成功に向けて緊密に連携していくことを確認しました。 3.ウクライナ危機 ウクライナ危機の膠着状態が続いている中で、インドネシアはG20議長国として引き続き難しい舵取りを迫られています。インドネシアは国連総会でのロシア非難決議に賛成しています。しかしその一方で、最近のコンパス紙の報道によれば、インドネシア国内のネット上での対ロシア支持が70%から95%に及んでいるとのことであり、インドネシア政府としては、こうした「世論」の動きも現実のこととして受け止める必要があるのだと思います。ウクライナ危機の解決やG20の成功に向けて,インドネシアと引き続きしっかり協力していきます。 4.対外発信 1日、コランシンド紙に「私の真の友人」と題して、インスタを始めとする大使館のSNS発信で我々が目指しているSNSを活用した外交について寄稿しました。(https://www.id.emb-japan.go.jp/about_jp_amb_koransindo2022_1.html)。 6日、シンクタンクであるインドネシア外交政策コミュニティー(FPCI)のイベントで二人の小学生と気候変動問題について議論しました。大人向けと違って、平易な説明を心掛けましたが、なかなか難しかったです。 8日、ビスニス・インドネシア紙のマリア編集長他を公邸にお迎えして、日本とインドネシアとの経済関係の将来について意見交換しました。記事を書いてもらうこととは別に、こうした率直な意見交換は日本の考えを理解してもらう上で役に立ちます。 5.経済活動の現場視察 8日、NTTのデータセンターを視察させていただきました。情報保護上、機微な施設なので、詳細には触れられませんが、日系企業ならではの細やかな配慮の下で運営されていることに印象付けられました。 12日、ブカシ市のジャカルタの廃棄物を埋め立てているバンタルグバン廃棄物処分場を視察しました。廃棄物の処理は大都市ジャカルタにとって喫緊の課題となっていることから、日本の知見が生かせることを期待しています。 日本の戦後賠償の一環で建設されたサリナ・デパートが改修され、ソフトオープンされたので、13日に視察に行ってきました。外装も内部もお洒落な作りで、今後、改めてジャカルタの観光名所となりそうです。 20日、日本の円借款により1984年に建設されたインドネシア最大の漁港である、ジャカルタ漁港を視察しました。現在、漁船の数が停泊可能な隻数を既に上回っているとのことで、対応が急務な印象です。訪問した地元企業では、インドネシアの海域でとれたイカを冷凍のままベトナムに輸出し、そこで寿司ネタに加工されてから、日本に輸出されているとのことでしたが、インドネシアで付加価値を高めた製品を日本に直接輸出できていないことが残念です。 6.その他の活動 11日、ジャカルタ日本人学校幼稚部の入園式に、13日には同小学部と中学部の入学式に、そして、19日にはチカラン日本人学校小学部と中学部の入学式に出席し、ご挨拶しました。ここ数か月、生徒数が増えてきているのは大変うれしいニュースで、日本人の方が当地に戻ってきている証でもあります。 11日にアニス・ジャカルタ特別州知事、13日にメガワティ元大統領、18日にウカイ事業競争監視委員会(KPPU)委員長を表敬訪問し、日本との協力関係について意見交換しました。また、18日には、日系航空会社、日系旅行会社、日本政府観光局(JNTO)の方々と共にサンディアガ・ウノ観光・クリエイティブ経済大臣にお目にかかり、両国間の観光往来の重要性で一致しました。少しでも早く観光目的で両国間での行き来が出来るよう、頑張りたいと思います。 (了)
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