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在インドネシア日本国大使5月のハイライト(休暇で一時帰国中)令和3年5月31日
![]() 5月初旬には、カッラ前副大統領及びユスロン元駐日大使が、それぞれ叙勲の親授式及び伝達式に出席するために訪日されました。また、お二人と同じタイミングで、ハメンク・ブウォノ十世ジョグジャカルタ特別州知事の叙勲も発表されました。改めてお祝い申し上げるとともに、これまでの貢献に深く感謝します。 なお、私事ですが、5月半ばから休暇で日本に一時帰国して、人間ドックを受診したり、また、日本インドネシア協会の福田会長や日インドネシア議員連盟の二階会長を訪問して、現下のインドネシアの状況をご報告したりしています。 6月半ばにはジャカルタに帰任しますが、その後は11月中旬のサミットまでG20関連の行事が目白押しとなります。 1.今月の1枚 ![]() (先月末ですが、岸田総理の見送り後、政府専用機を背景にパチリ。 左から、ヘリ・アフマディ駐日大使、アリフィン・エネルギー・鉱物資源大臣、アンディ儀典長) 2.米国との連携 4月末に岸田総理がインドネシアを含む東南アジア三カ国を訪問して以降、5月に入って今度は米国がこの地域への関与を強めてきています。5月12日から13日にかけてワシントンで米ASEAN特別首脳会議が開催され、また、23日からのバイデン大統領の訪日に際してインド太平洋経済枠組み(IPEF)の立ち上げを発表し、さらには、24日にはインドと豪州を交えてのQUAD首脳会議が開催されました。 特にIPEFについては、日本も米国他と協調しつつ、出来るだけ多くのASEAN諸国の参加を求めるべく水面下で働きかけてきたので、インドネシアを含むASEANの7カ国が参加することになったのは大変良かったです。このモメンタムを失うことなく、ジャカルタにおいても米国と引き続き緊密に連携していきたいと思います。 3.対外発信 引き続き対外発信には意を用いてきています。 11日、アンタラ通信を訪問して、G20サミットについてのインタビューを受け、日本としてG20の成功に向けて出来るだけ協力していくことを強調しました。また、12日、テンポ誌が主催するフォーラムにサンディアガ・ウノ観光・クリエイティブ経済大臣とともにパネリストとして参加し、コロナ後を見据えて観光や人の往来の活発化に向けて努力している状況を説明しました。 21日、ビスニス・インドネシア紙に農業や食品に関する日本とインドネシアの協力に関する投稿が掲載されました。この分野は今後とも両国間の協力が大いに期待できる分野です。(https://www.id.emb-japan.go.jp/about_jp_amb_bisnisind2022_2.html) 24日、G20プロセスの一環として、Think20(T20:世界の主要なシンクタンクや研究センターを結集したG20のエンゲージメント・グループ)のウェビナーが開催され、「全ての人に質の高い学習を実現するためのテクノロジーの貢献」というテーマに即して、私から当館も含む日本の取り組みを紹介しました。 4.在外公館長表彰の発表 17日、長年両国の友好関係や理解促進等に貢献した7名の方々への令和4年度在外公館長表彰の授与を発表しました。日本とインドネシアとの友好関係への貢献に感謝申し上げるとともに、今後のますますのご活躍を祈念します。 受賞者は以下のとおりです。(個人、あいうえお順) 【個人】小林イツヨ様 チカラン日本人会会長 【個人】後藤眞作様 ビアク慰霊碑代理管理人 【個人】酒井冨久子(フォニー・スダルマジ)様 スマラン事件慰霊碑を長年維持管理 【個人】シャリフ・ブルハヌディン様 公共事業・国民住宅省元建設開発総局長 【個人】故メキ・カピタラウ様 パプア州スピオリ県政府文化観光局長(2021年10月逝去) 【個人】吉田稔様 「ジャカルタ歩く会」を創設 【個人】レイラ・ジャワス様 インドネシア商工会議所(KADIN)理事 5.日系企業の現場や文化交流 日系企業との係わりや文化交流の分野では、私が不在の間、臨時代理大使としての田村次席公使を始めとする館員に頑張ってもらいました。 20日に、BSDシティで開催された自動運転EV実証実験開始式典に、田村臨時代理大使、インドネシア政府からブディ運輸大臣、バンバン・スサントノ新首都庁長官他が出席しました。この実証実験は、EVの自動運転バスを運行して、住民の交通の便宜を図るというものです。JICAの支援を受けて三菱商事とマクニカ社が共同して行います。カラフルでかわいい自動運転バスに乗車した感想は非常に快適かつ安全とのこと。乗車した後、バスがなかなか出発しなかったのですが、これは写真を撮ろうとバスの回りに押し寄せたメディア関係者を自動的に感知したためでした。結果として、安全性の確認にもなりました。 同じく20日、皆さんお待ちかねの日系のイオンモールのインドネシア4号店がジャカルタのタンジュン・バラットでグランドオープンしました。こちらの式典には、日本大使館から清水参事官が出席し、御挨拶しました。便利な立地にある上に、リサイクルの強化など環境保護、さらには地域社会への貢献に取り組んでいるのも特徴です。 24日、田村臨時代理大使が、バリで開催中の第7回国連防災グローバルプラットフォームのサイドイベントとして、アジア・パシフィック・アライアンス(A-PAD)が主催するセッションにおいて、基調講演を行いました。インドネシアも日本もこれまで数多くの自然災害を経験してきました。両国の経験とそこから得られた知見は、自然災害が起こるすべての国にとり貴重なものになっています。防災は、日本とインドネシアが一緒に協力できるとても重要な分野になっています。 28日、広島大学校友会のインドネシアチャプター設立記念行事が開催され、田村臨時代理大使が出席しました。広島大学はこれまで多くのインドネシア人留学生を受け入れていて、その卒業生はインドネシアの各界で活躍しています。広島大学にとっても、インドネシアは中国に次いで留学生の数が多い国とのことです。これを機にますます広島大学とインドネシアの交流が深まることを期待します。 (了)
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