1. | 標記H1N1亜型豚由来インフルエンザは、本日現在、メキシコ、米国、カナダ以外にも、フランス、スペイン、ニュージーランド、イスラエル等において、感染の疑い例が発生しています。また、インドネシア政府も、本日午後、バクリー国民福祉調整大臣が記者会見を行いました。 当館にて概要を取りまとめたところ、以下の通りです。
(1) | メキシコ政府の発表(26日21時)では、合計1,614名が感染疑い、103名が死亡。米国で20名、カナダで6名が感染確認(死亡例なし)、フランス、スペイン、NZ、イスラエル等で感染の疑い例が発生、このうちWHOが豚インフルエンザの感染であると確認したのはメキシコ、米国、カナダ3国。
| (2) | またメキシコ市国際空港他において出国者に対して健康申告書の提出が義務付けられ、氏名・性別・年齢の他、「39度以上の熱の有無」「せきが出るか」「頭痛があるか」「筋肉痛の症状があるか」「目に炎症があるか」の質問に回答が求められ、質問事項に「はい」と答えた項目がある場合には旅行を中止し、最寄りの医療機関で受診するよう勧告が行われています。
(イ) | インドネシア政府は、状況を注意深くフォローしている。今回の豚由来インフルエンザは、鳥インフルエンザよりも毒性は低いものの、警戒が必要である。 |
(ロ) | 国家鳥インフルエンザ調整委員会は、豚由来インフルエンザについても関係省庁間の調整を行う。 |
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2. | また、感染疑い例の拡大に伴い、各国において検疫強化の動きが進んでいます。
例えば、シンガポール政府は、27日よりチャンギ空港に到着する「全ての」乗客者に対し(29日からは、バジェットターミナル及びセレタ空港を含む)体温検査を行い、通常より体温が高いと判断された場合、医学的な評価を行う旨発表しています。 |
3. | WHOは、25日、「国際的に懸念される緊急事態」に該当すると認定したが、現在のフェーズ3が妥当かどうか決定するには更なる情報が必要であるとし、フェーズを引き上げませんでした。但し、28日にも再度緊急委員会を開催する予定であり、引き続きその動向に注視する必要があります。 |
4. | 日本政府は、25日以降、関係府省庁会議を開催し、警戒を強化しています。現在、豚由来インフルエンザに関しては、メキシコのみを対象とした渡航情報(「渡航の是非の検討をおすすめします」)が発出されているのみですが、今後、WHOの動向等にしたがって新たな渡航情報が発出される可能性があります。 |
5. | 当館としては、引き続き状況を注視し、今後、関連情報を迅速に提供していく所存です。在留邦人の皆様におかれましては、警戒を行いつつ、冷静な対応を行うようお願いします。
なおインフルエンザ予防のためにも、外出後の手洗いやうがいの実施を励行願います。 |