在留邦人の皆様へ:領事手続き




T. 平常時における安全対策
  1. 安全対策の基本的な心構え


  2. 一般犯罪被害に遭わないための対策


  3. 暴動、テロ事件に巻き込まれないための対策

  4. 誘拐被害に遭わないための対策

  5. 交通事故対策

  6. 災害に対する備え

  7. 旅行者に対する注意事項

U. 緊急事態への備えと対処要領

  1. 外務省の「渡航情報」について


  2. 平素の心構え


  3. 緊急事態が発生し、または発生するおそれがある場合の対応


  4. 退避、または出国等

V. 参考

  1. 緊急連絡網


  2. 「インドネシアの治安情報」の入手方法


  3. 緊急連絡先一覧表


  4. 警察・消防・高速道路関係


  5. 「情報提供デスク」としてのJJC

2.一般犯罪被害に遭わないための対策

自宅における留意点

  1. 住宅環境を整備し、夜間は庭園灯、屋外灯を点灯して死角をなくす。またドアや窓の作りを強固なものとし、必要であれば窓に鉄格子、また家屋に防犯警報装置を設置する。施錠設備は頑丈なものとし、複数の鍵を設置するなどの工夫をする。

  2. ドアや窓の施錠は、例え在宅中であってもこまめに行う。鍵は自らが確実に保管し、仮に使用人に合い鍵を預ける場合であっても、主寝室等の合い鍵は渡さない。

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  4. 外出する際は、使用人等による盗難を防ぐ観点からも、主寝室等の施錠を励行する。貴重品は主寝室に金庫を備え付け、その中で保管する。

  5. 家の外から目立つ場所には高価な物を置かない。また、知らない訪問者は絶対に家の中に入れない。例え警察官や警備員であっても、身分証明書を確認するくらいの用心深さは持ちたい。

  6. 使用人の採用に当たっては、身元のはっきりした者を採用する。また、その際は身分証明書等を確認し、そのコピーを保管する。特に、運転手については、運転免許証の有効期限についても注意する。

  7. 使用人には、主人の許可なしに外部の人間を、使用人の家族であっても、家の中に入れないよう十分に注意を与える。また、見知らぬ者からの家人の在宅を確認するような電話には応答しないよう平素から指導する。

  8. 不心得な使用人や解雇した使用人の手引きによる犯罪も多いことから、十分に注意を払う。特に、長期間にわたり家を留守にするような場合は、知人や会社の同僚等に定期的に見回りをしてもらうよう依頼する。

  9. 外出先から帰宅した際、ドアの施錠が開いていたり、窓が割られているなど不審な点が認められたら、安易に家の中に入ることなく、警察や近隣の人に助けを求める。

  10. 在宅時に盗賊の侵入に気付いても、身の安全を第一として対処する。盗賊のいる場所に姿を見せることなく、鍵のかかった部屋で盗賊の退散を待つか、電話で警察等に通報する。それでも押し入って来た際には、むやみに抵抗しない。


行動における留意点

  1. 繁華街、市場、デパート、空港等、多数の人が集まる場所や横断陸橋では、周囲に不審人物がいないかどうか気を配る。特に、見知らぬ人に話しかけられ、その応対をしている隙に鞄等を盗まれるケースも多いので注意する。また、ズボンの後ろポケットに財布等の貴重品を入れて出歩かない。鞄は抱きかかえるようにして持つ。

  2. 外出する際は、派手な服装は避け、大金は持ち歩かない。また、支払いの際に現金を人前で晒さないよう、財布の取扱には注意を払う。

  3. 車に乗ったら直ちにドアロックを施し、窓ガラスは閉める。貴重品を残したまま車を離れないようにする。大きな荷物で持ち歩くことができない場合は、予めトランクの中に入れるなど、外部から見えない場所に保管する。

  4. 信号待ち等のため一時停車した際、サイドミラーを破壊し持ち去る手口の盗難や、手斧を示して威嚇し金品を要求する強盗事件が頻発しているので、不審者が近づいてきたら、進路を変更してでも車を発進させて避難する。抵抗したり争ったりすることは厳に慎む。

  5. 車で走行中、タイヤがパンクしたり、投石を受けたりした場合でも、その場に停車することなく、ホテルやレストランの駐車場等、比較的人出の多い安全な場所まで移動して修理や車体の確認を行う。その際にも、ドアロックは確実に施す(バイク等で後ろから追いかけて、修理中に車内の鞄等を盗んだり、凶器を示して金品を要求する手口の犯罪が多発)。

  6. タクシーを利用する際には、ホテルのカウンターから電話で呼び出して貰ったものや、ホテルで客待ちをしているものを利用する。深夜の繁華街で、流しのタクシーを拾うことは非常に危険なので厳に慎む。


会社事務所における留意点

  1. 席を離れる際は、たとえ短時間であっても、貴重品は机やロッカー等の施錠設備のある場所に保管し、確実に施錠をする。卓上のパソコンは、ワイヤーロープで繋ぐなどの工夫をする。

  2. 事務所の出入り口のみならず、各執務室にも施錠設備を設ける。帰宅の際、または、昼食時等に外出して執務室が無人となる場合には、こまめに施錠する。

  3. 現地従業員との接し方に注意する。思わぬところで恨まれて、執拗な嫌がらせを受けることもある。人前で厳しく叱るなど相手の尊厳を傷つけるような行動や、感情的な言動は慎む。また、労働争議から派生する放火や監禁事件も懸念されるので注意する。