在留邦人の皆様へ:領事手続き




T. 平常時における安全対策
  1. 安全対策の基本的な心構え


  2. 一般犯罪被害に遭わないための対策


  3. 暴動、テロ事件に巻き込まれないための対策

  4. 誘拐被害に遭わないための対策

  5. 交通事故対策

  6. 災害に対する備え

  7. 旅行者に対する注意事項

U. 緊急事態への備えと対処要領

  1. 外務省の「渡航情報」について


  2. 平素の心構え


  3. 緊急事態が発生し、または発生するおそれがある場合の対応


  4. 退避、または出国等

V. 参考

  1. 緊急連絡網


  2. 「インドネシアの治安情報」の入手方法


  3. 緊急連絡先一覧表


  4. 警察・消防・高速道路関係


  5. 「情報提供デスク」としてのJJC

5.交通事故対策

  1. インドネシア(ジャカルタ)の道路交通事情は非常に厳しいので、車の運転は運転手に任せ、極力自分ではしないよう心がける。運転手には、平素から、安全運転に心掛けるよう十分に指導する。また、日中は交通渋滞が生じやすく、特に出勤時、昼食時、退社時には激しくなること、更に一方通行が多く目的地まで思わぬ時間を要すること等から、運転手に無理な運転をさせないためにも、予め時間的なゆとりを持って行動する。

  2. 自分の車が交通事故を起こした場合は、追突等の二次的事故が起こらないよう安全を確保し、その上で現場の保全を図る。事故の当事者はあくまで運転手であるので、示談交渉等については運転手に交渉させ、自分は安易に車外に出ない。身の危険を感じた場合は、早急にその場から退避する。

  3. 事故現場には瞬時に野次馬が集まることがあるので、可能な限りホテルの駐車場等の安全な場所に移動して示談等の交渉を行う。その際、特に事故現場では、相手を刺激するような言動はしない。同乗者、付近のビルの警備員等に警察、病院等への通報を依頼する。

  4. 軽微な物損交通事故であれば、基本的にはその場での示談となるが(警察への通報義務はない)、解決がつかない場合や、後刻の示談に相手が応じそうもないような場合等には、両当事者(当方は運転手のみ)揃っての警察への出頭を促すなど、臨機の措置をとることも必要である。

  5. 人身交通事故の加害者となった場合は、周囲の状況(野次馬の参集状況等)や相手の負傷の程度等を勘案した上で、必要であれば、自分の車、タクシー等で負傷者を病院に搬送するなど、臨機応変の措置をとる。

  6. 事故現場では、後日のトラブルを避けるため、相手の運転免許証や身分証明書記載事項、相手車両の車検証やプレート番号等を運転手に控えさせておくこと(保険への未加入者も多い)。自分自身の身分事項について答える必要がある場合には、(御主人の)氏名、会社名及び会社の電話番号にとどめ、自宅の住所や電話番号は絶対に教えない。

  7. 警察において事情聴取を受ける場合には、通訳可能な同僚等の同伴を求める。捜査報告書等への署名を求められた際には、内容を十分に確認した上で応じる。


6.災害に対する備え

  1. 火災が発生したら慌てずに初期消火に努め、必要に応じて消防署に連絡する。なお、消火器を準備し、操作を熟知しておく。

  2. 高層住宅に居住する場合には、平素から、火災や地震発生時の避難経路を確認しておく。

  3. 雨期は通常9月→2月の間であるが、その後半の1月→2月には、数年間隔で集中豪雨が発生すると云われており、特に02年1月→2月上旬には大洪水がジャカルタ首都圏をも襲った。住居(含アパート)選定の際には、洪水対策をも考慮して選定すること。


7.旅行者に対する注意事項

  1. 旅行者が遭う犯罪被害の大半は、スリ、置引き、引ったくり、車上狙い等の窃盗によるもので、特に、空港やホテルのロビー、レストラン、デパート等で多発している。手荷物からは絶対に目を離さない、人混みの中では鞄は抱きかかえるようにして持つ、駐車車両の中に貴重品を放置しないなど、荷物の管理を厳重にする。また、空港等のロビーで見知らぬ人から話しかけられた場合は、注意が逸れた隙に手荷物を持ち去られるケースもあるので、特に注意する。

  2. 紛失したり盗難被害に遭った旅券は、偽変造ブローカーを通じて売買された後、先進各国への密入国等に不正使用され、後日、真正な元の旅券名義人に思わぬ金銭的被害等が及ぶこともある。また、その後の旅行日程を大幅に変更しなければならなくなるような事例も多々ある。旅券は肌身離さず所持するとともに、常に所在を意識するなど、管理には細心の注意を払う(なお、旅券の写を別途に保持しておくと便利な場合もある)。

  3. クレジットカードの不正使用被害が増加している。これは支払い時にカードの磁気情報を記録され、これを不正に使用されて身に覚えのないものまで請求されるというものである。クレジットカードで買い物をする場合には、信頼のおける店で使用することは勿論、店員のカード操作をよく確認する。また、書損じ等が生じた場合は、必ず間違った控え書の返還を求める。万が一、身に覚えのない請求があった場合には、クレジットカード会社に直ちに通報する。