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2006年9月29日

草の根・人間の安全保障無償資金協力を通じたアチェ元紛争地への平和構築支援
(ピディ県のコミュニティ復興支援)



1. 我が国は、アチェにおける平和の定着に向けた貢献のため、草の根・人間の安全保障無償資金協力を通じ、アチェを拠点に活動する4つのNGOに対し、総額35万7494米ドル(約30億ルピア)の資金協力を行うことを決定した。


2. 今回の協力は、社会復帰を目指す元GAM関係者や紛争被害者の生活向上を支援する目的で実施されるもので、特に紛争の被害の激しかったピディ県において、農業インフラ復旧やコミュニティの自立した発展に対する支援を行う。4件の協力の概要は以下の通り。


(1) 「アチェ州ピディ県バンダル・バル郡における灌漑用堰・水路修復を通じた紛争
被害者支援計画」(ペラック財団)
支援額:90,081米ドル
灌漑施設を修復し、周辺の水田における収穫能力の向上を図ることにより、元紛争地の住民の生活の向上・安定を目指す。
(2) 「アチェ州ピディ県タンセ郡における灌漑施設修復事業及び唐辛子栽培訓練を通じた元紛争地開発支援計画」(エンブン・パギ財団)
支援額:90,080米ドル
灌漑施設を修復し、周辺の水田における収穫能力の向上を図るとともに、元紛争地の住民の生活の向上・安定のために唐辛子栽培の訓練を行う。
(3) 「アチェ州ピディ県におけるカカオ農園再建計画」(トゥナス・バンサ財団)
支援額:90,002米ドル
紛争によって荒廃したカカオ農園を再建し、カカオ農民に対する技術指導を行い、元紛争地の住民の生活の向上・安定を図る。
(4) 「アチェ州ピディ県における籐家具生産を通じた元紛争地開発計画」(アル・アフガニ財団)
支援額:87,331米ドル
ラタンを利用した籐家具製作のための技術指導を行い、元紛争地の住民の生活の向上・安定を図る。

3. アチェはこれまで長い間紛争状態にあったが、昨年8月に和平合意が締結されたことを受け、平和の構築に向けた努力が行われている。ピディ県は、特に激しい戦闘の中心となり、地域全体が紛争の影響を受け疲弊してきた。このため、元紛争地の地域復興プロジェクトを通じ、元GAM兵士の社会復帰を促すとともに、紛争被害地域の中長期的な開発を促進することによって、同地域の「平和の定着」を図ることは、アチェにおける平和構築支援の上で非常に重要な意義がある。


(参考)
日本政府のアチェ平和構築支援

1. 個人に対する支援(計11.07百万米ドル)
(1) GAM元兵士及び元政治犯の社会復帰支援(IOMへの拠出:8.6百万米ドル)
(2) アチェ州における職業訓練所復旧支援(無償資金協力:2,48百万米ドル)
(3) 小規模起業に関する能力開発研修(JICA技術協力:4万米ドル)
2. 紛争地であったコミュニティに対する支援(計100万米ドル)
(1) 紛争地の一つであるピディ県におけるクイック・インパクト・プロジェクト(草の根無償及びJICA/CEPプログラム)
(2) ピディ県におけるコミュニティ開発支援(草の根無償:今回支援)
3. 平和の定着に向けたガバナンス支援(計33万米ドル)
(1) 地方首長選挙支援(草の根無償及びJICA技術協力:14万米ドル)
(2) 地方政府のキャパシティ・ビルディング(JICA技術協力:14万米ドル)
(3) 司法機関のキャパシティ・ビルディング(JICA技術協力、5万米ドル)
シャリア裁判所裁判官等に対するADR(裁判外紛争処理制度)技術研修

なお、我が国は、アチェ平和構築支援の他に、2004年12月に発生したアチェにおける地震・津波に対する災害復興のため、総額約3億米ドル(二国間で1億6000万米ドル(JICA分含む)、国際機関経由で1億4000万米ドル)の支援を実施してきている。



(了)