6月18日、日本国大使館、インドネシア林業省、JICAインドネシア事務所の共催により、インドネシアにおける森林火災対策に関するワークショップが開催される(於:ジャカルタ)。
本件ワークショップは、本年2月28日、福田総理とカッラ・インドネシア副大統領が会談した際に環境分野でも協力していくこととしたことを踏まえて両国間で調整されてきたものであり、この会談のフォローアップとしての意義を有している。インドネシアにおける森林火災対策は、森林保全、煙害対策、さらには生物多様性保護や地球温暖化対策などの観点から極めて重要である。7月初旬にインドネシアのユドヨノ大統領が訪日し、G8洞爺湖サミットに出席することによって、気候変動に関する国際協力が一層強化されることが期待されている。
また、本ワークショップは、日インドネシア友好年(国交樹立50周年)事業として認定されている。2008年は、日本とインドネシアが国交を樹立してから50年目に当たり、両国関係を今後一層強化するための様々な事業が両国で開催されている。
本ワークショップにおいては、塩尻在インドネシア日本国大使及びカバン林業大臣による開会の挨拶の後、インドネシア林業省、州政府関係者や大学研究者と日本の林野庁関係者や研究者との間で、森林火災対策に関する現場の取り組み強化や研究成果について議論が行われる。本ワークショップでは、JICAが1996年以降実施中の森林火災対策支援についても紹介される。本ワークショップには、インドネシアの林業省、森林火災予防重点州8州の州政府、さらには大学において森林火災対策に関わっている職員や研究者の他、国際研究機関やNGOの関係者が招待されている。
本ワークショップを通じて、インドネシアにおける森林火災対策の現状と課題について実務担当者と研究者間で共通の理解を促進し、今後の取り組みや日インドネシア協力について議論を行うことが期待されている。
本年1月、福田総理は、温室効果ガスの排出削減と経済成長の両立を目指す開発途上国とのパートナーシップを構築するため、2008年から5年間で概ね100億ドルの支援を発表した。我が国は、インドネシアに対する最大の援助国として引き続き森林分野における協力を積極的に推進していく方針である。
(注1)インドネシアの森林火災予防重点州8州は、北スマトラ州、リアウ州、ジャンビ州、南スマトラ州、西カリマンタン州、中央カリマンタン州、南カリマンタン州、南スラウェシ州。
(注2)2006年における我が国のインドネシアに対する政府開発援助(ODA)の支出総額は約10億ドルであった。
詳細は、http://www.id.emb-japan.go.jp/oda/jp/index.htmを参照。